ロマーノが女体で別人です。
色々と説明不足です。←に関しては後日追加予定。
それでもいいよ!という方のみスクロールどうぞ。




























「ねぇ、触りたい?」
目の前にあるのは、惜しげもなく晒された綺麗な脚。
靴下に包まれたままの爪先が、自分の頬を撫でる。
「キス、してあげよっか」
自分の頬に当たっている方とは別の方の足に靴を履かせていた手を中断して彼女の顔を見上げると、バーカ、とそれはそれは楽しそうな声が降ってきた。
可愛い。
また靴を履かせる行為を再開する為に下を向くと、かちゃん、とかすかな音がして視界がぼやけた。 彼女の綺麗な脚に、鎮座してあったその場を追われた眼鏡の立てた音だった。
「・・・・・・やっぱ、メガネあったほうがいい」
学校指定の、値段の割りに安っぽい生地の靴下の感触が頬から顎に移り、そのまま顎を上げさせられた。
かけなおして、と言われたのでその通りにする。
輪郭の鋭敏さが戻った視界に映る、彼女の満足そうな笑顔。
「コンタクトとか、しちゃ駄目。アンタにはその陰気な黒いフレームが似合ってる」
はい次、と言って顎の下にあった脚が手の近くまで下りてきた。
「履かせて。脚に触ったら駄目」
仰せのままに、と心の内で呟いて側に置いてあったもう片方の靴に手を伸ばした。
遠くで、部活中の生徒の声が聞こえる以外は静かな教室。
傾いた日がカーテン越しのオレンジ色の光を差し込んでくる。
心地よい、沈黙。
ふいにその静寂を破ったのは、彼女の声だった。
「舐めてみる?」
何を、と聞かなくても分かる。それは目前の穢れない脚。
今履かせたばかりの靴と靴下をそっと脱がせて、優しく足の甲に口付けた。
それはまるで唇から甘い甘い毒に犯されてゆくかのような感覚。
ゆっくりと、それでも確実に、唇は甲から指へと動いてゆく。
親指、人差し指、中指、薬指、小指。
そういえば足の指も手の指と同じ様にこうやって呼ぶのか、なんてくだらない事を考えた。
形の良い小指を口に含む。
脳天が痺れるような快感。
頭上からは少しくぐもった彼女の声が聞こえる。
誰も居ないとは言え、教室でこんな行いをしているという背徳感が恐ろしく気持ちいい。

奇妙で滑稽できっと「マトモ」じゃない。

そんな関係。

そんな、愛。

お互いがこの狂った関係に満足しているのだから、何者にも邪魔はさせない。